鏡の向こうの魔法の国で皆に愛されて日々は幸せのなかかわいいアリスは何も知らない今日も今日とて本へと屈みこむ時計をかかげてウサギが走るしきりに気にするおのれの首の行方愚かなアリスはそれがどうして首がなくても何も気にしないかみさまが、てをかざせば。みんなげんきで、いられるのに。いのちという、しらないことば。きっとおはなしのなかだけの、つくりごとなのね?笑っているなんにも疑うことなく与えられた全てを享受しながら箱庭は神なるものの庇護の手に守られていつまでも完成されたままその胸の奥に大きな空洞命を持たない人形(しょうじょ)達小さなアリスはけしてわからない自分が何者かなんてさえ鏡の向こうの魔法の国で少女は幸せに暮らすのですけして生を知らぬシノショウジョとして鏡の向こうの魔法の国で皆に愛されて日々は幸せのなかかわいいアリスはおおきくなってもいつものように本へと屈みこむ鏡の後方(あちら)の幻想郷(ふしぎのくに)で誰かを▉(ばら)せばあるいはそこに何か賢いアリスはそこに気付いたけれど誰も答えを知らないかみさまが、いないせかいは。うごかなくなる、こともあるの。いのちという、わからないことば。やっぱりおはなしのなかだけの、つくりごとなのね?笑っているなんにも疑うことなく仲間達みんなで手を取り合っては箱庭は神なるものの庇護の手に守られていつまでも完成されたままその物語のその用途の為命を持たない登場人物(しょうじょ)達大きなアリスもけしてわからない何者かさえけれどそれでいい幸せなのだから作りものの「命(がいねん)」などわからなくていい 知る必要などない自分が何者なのかさえも鏡の向こうの魔法の国で少女は幸せに暮らすのですけして交わらぬ幻想を抱いてそうどこかで誰とも出会わなければ少女は幸せに暮らすのですけして生を知らぬシノショウジョとして